血圧をさげる。ストレスをやわらげる。大妻女子大学名誉教授・大森正司先生の「ギャバロン茶」

ギャバロン茶の誕生秘話

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摘み立ての茶葉の鮮度を維持するために

摘み立ての茶葉は、すぐに加工を施さなければ、どんどん鮮度が落ちていってしまいます。
しかし、我が国で流通している茶葉は、丁寧かつ丹念な製造工程を経ることから、一度に処理できる茶葉の量に限りがあります。
それならば、茶葉を必要分だけ摘めば良いのでは? と誰もが思うところですが、摘まれなかった茶葉は味が落ちてしまうため、結果として、「摘んだ茶葉の鮮度をどのように維持するか」が、深刻な問題でした。

窒素による鮮度維持の試み

昭和60年頃、農林水産省の茶業試験場(現在の野菜・茶業試験場)では、遠方から生鮮品を輸送する際に「窒素のみを満たした密封状態(嫌気処理と言う)で対象物を保存する」という方法で鮮度を維持していることに着目し、これを茶葉に応用するための研究を始めました。
結果として、茶葉の鮮度を保つことに一定の成果を上げたものの、嫌気処理をした茶葉は独特の臭いを持っていました。

成分の分析と発見

嫌気処理をした茶葉の風味がなぜ失われてしまったのか、茶業試験場では、茶葉の成分分析がはじまります。
ここで発見されたのが、茶葉にGABA(ガンマ-アミノ酪酸)が豊富に含有されていたことでした。
窒素による鮮度維持によって、茶葉が成分変化を起こし、大量のGABAを含むようになっていたのです。

茶葉100g中の保管処理方法における主要アミノ酸の変化

成分 空気中保存10時間後量 窒素ガス保存10時間後量 変化
アスパラギン 176.7mg 8.6mg アスパラギンがアラニンに変化
アラニン 40.1mg 123.1mg
グルタミン酸 236.3mg 8.0mg グルタミン酸がGABAに変化
GABA 28.3mg 233.9mg
テアニン 327.2mg 324.4mg テアニン(旨味成分)に変化なし

お茶博士による研究

GABAについては、国内、海外で、血圧を下げる効果があるらしいとの論文が、学者から発表されていました。
しかし、人体におけるGABAによる血圧上昇抑制研究は、未だ実施されたことがありません。
もしも、血圧を低下させる効果が人体にも認められれば、新しいお茶を作り出すことができるかもしれない。
そう考えた茶業試験場は、農学博士である大森正司先生に研究を依頼することとなりました。

大森先生の研究結果を受けて、ついに商品化

大森先生は、人体におけるGABAの効果を研究し、その結果「高血圧の方にとって、血圧上昇抑制効果を期待できる」と自信を持って述べられる成果を得ました。
そして茶業試験場は、窒素を取り込んだ茶葉を「釜炒り」によって加工し、一般的なお茶と比較して遜色のない風味を取り戻すことに成功しました。
GABAを豊富に含んだ茶葉は「ギャバロン茶」と名付けられ、日の目を見ることとなったのです。

ギャバロン茶の現在

様々な栄養補助食品や特定保健用食品が私たちの生活になじみ深いものになった今、ギャバロン茶もまた、血圧上昇抑制効果・ストレス緩和効果が注目されつつあります。
毎日の食事のおともとして、単純な水分補給として、ギャバロン茶は、日常のどんなシーンにも順応できる、健康緑茶であるといえるでしょう。
多くの人の努力の結晶であり、「おいしいだけでなく・健康に良いお茶」として誕生したギャバロン茶。
ぜひ、日々の健康の維持・増進にお役立てください。